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AIイラストのトレスがバレるポイント5選|リスクと解決策を紹介

AIイラストのトレスがバレるポイント5選|リスクと解決策を紹介
sibatako

AIイラストのトレスに挑戦してみたいけれど「もしかしてバレるのでは?」と不安に感じていませんか?安易な気持ちでAIトレス作品を公開すると、思わぬトラブルや炎上につながる可能性があります。

この記事ではAIイラストのトレスがなぜバレるのか、その具体的な理由と発覚した際のリスクについて解説します。

この記事のポイント
  • AIトレスがバレる具体的な理由
  • トレスが発覚した際の重大なリスク
  • 炎上を避けるためのAIの正しい活用法
  • クリエイターとしての信頼を守る方法

AIイラストのトレスとは?その基本を解説

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AIイラストのトレスを正しく理解するために、言葉の定義や著作権の問題点など、基本的な知識から確認していきましょう。

  • トレスとパクリの明確な違い
  • 著作権侵害にあたるケース
  • なぜ今AIトレスが問題なのか

トレスとパクリの明確な違い

トレスは既存の画像や写真をなぞって描く技術的な手法です。トレスは構図や人体のバランスを学ぶための練習であり、個人的なスキルアップのために行われることが多くあります。

パクリは他者の作品を盗用し、あたかも自分が創作したかのように見せかける行為です。パクリは他者の功績を横取りする倫理的に問題のある行動です。

好きな作家の絵を練習のために非公開でトレスするのは、技術習得の一環です。しかし、それを自分のオリジナル作品としてSNSに投稿したり、販売したりすると「パクリ」と見なされ、厳しい批判を受けることになります。

著作権侵害にあたるケース

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他人が著作権を持つイラストや写真を無断でトレスし、それをインターネット上で公開したり、販売したりする行為は著作権侵害に該当する可能性が高いです。元の作品が持つ表現上の本質的な特徴を複製していると判断されるためです。

AIが生成したイラストをトレスする場合も注意が必要です。AIで生成されたイラストが特定の既存作品に酷似することがあります。酷似したイラストをトレスして公開すると、意図せず元の作品の著作権を侵害してしまう可能性があるのです。

個人的な練習として非公開でトレスを行う分には問題ありません。しかし、作品を公の場に出す場合は、元の素材の権利関係を確認しなくてはいけません。

なぜ今AIトレスが問題なのか

AIトレスが問題視される背景にはAI技術の急速な普及があります。誰でも手軽に高品質なイラストを生成できるようになった結果、それを安易に利用する人が増えました。本来、多くの時間をかけて習得する技術やセンスを、AIで代用できてしまう状況が生まれたのです。

この手軽さが、クリエイターが費やしてきた努力や時間を軽視する行為だと受け取られてしまいます。AIの出力をなぞっただけでオリジナルと主張する行為は、不誠実な「ズル」に見えてしまいます。

AI生成物の著作権は法的にグレーな部分が多く、知らないうちに他者の権利を侵害している可能性も否定できません。

AIイラストのトレスがバレる5つの理由

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なぜAIイラストのトレスはバレてしまうのでしょうか。経験豊富なクリエイターたちがトレスを見抜ける5つの理由を解説します。

  • 元絵と構図が完全一致する
  • 線画に隠された不自然な違和感
  • 過去作と現在の画力が違いすぎる
  • AI特有の細部の破綻
  • 制作過程を開示できない

元絵と構図が完全一致する

トレスは元絵をなぞる作業であるため、完成した作品を元絵と重ね合わせると線がほぼ完璧に重なります。キャラクターのポーズや背景の配置、小物などが独特な場合、偶然の一致とは考えにくく、トレスの疑いが強まります。

デジタルイラストに詳しい人が見れば、画像の比較検証は容易に行えます。左右反転や一部の改変といった小手先の加工を施しても、基本的な骨格やパーツの配置が同じであれば簡単に見抜かれてしまいます。

多くの人が目にする有名な構図や、特定のAIサービスが生成しがちな特徴的な構図をそのまま使うと、元絵を知る人からすぐに指摘されてしまいます。

線画の不自然な違和感

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トレスによって描かれた線画には特有の不自然さが生じることがあります。自分で考えて描く場合、一本の線にも強弱や勢いが生まれます。しかし、トレス作業では輪郭を正確になぞることだけに集中しがちで、線が均一で弱々しい印象になるのです。

人体構造を理解しないままトレスを行うと、関節のつながりや筋肉の流れといった部分に違和感が生まれます。

絵を描くことに慣れている人が見ると、全体のバランスは整っているのに、線の質や細部の立体感が伴っていない「トレスっぽさ」に気づきます。

この微妙な違和感は、経験者でなければ言語化が難しいかもしれません。しかし、目の肥えた鑑賞者やクリエイターには、その不自然さが伝わってしまいます。

過去作と現在の画力が違いすぎる

SNSなどで継続的に作品を発表している場合、過去の作品とトレス作品との間に画力の急激な変化が見られると疑われることがあります。ある日突然、複雑な構図や難しいアングルの絵を完璧に描けるようになると、多くの人が不審に感じます。

以前は描けていなかった人体のパーツ(例えば手や足)が急に上手に描けるようになったり、絵柄そのものが大きく変わったりすると、AIトレスを疑われてしまいます。

フォロワーや他のクリエイターは、作者の成長過程もチェックしていることを忘れないようにしましょう。

AI特有の細部の破綻

違和感のあるイラスト

AIイラストは高品質に見えても、細部が不自然になっている場合があります。画像は極端な例ですが細部に違和感があるかと思います。例えば以下のような部分です。

  • 指の本数が多い・少ない
  • アクセサリーのデザインが左右で非対称
  • 服の模様や文字が意味不明

こうしたAI特有のミスに気づかず、そのままなぞってしまうケースは多いです。完成したイラストに不自然な点が残っていると、AIを元にしたトレスだと疑われます。

経験豊富なイラストレーターやAIの特性をよく知る人は細部の違和感に敏感です。AIのミスをそのまま描き写してしまうことは、作者が構造を理解せずにただ形をなぞっていることの証明にもなってしまいます。

制作過程を開示できない

イラストレーターはアイデアスケッチ(ラフ)、下描き、線画、着色といった工程のデータを残しています。レイヤー分けされた制作データや、作画風景を記録したタイムラプス動画は、自力で描いたことの証明になるからです。

AIイラストをトレスしている場合、元になるAI画像しか存在しないため、アイデア出しや下描きの工程を示すことができません。レイヤーも、トレスした線画レイヤーと着色レイヤーだけといった不自然な構成になりがちです。

制作過程の提示を求められても応じられない、提示されたデータが不自然である場合、トレスの疑いはさらに深まります。

トレス発覚で失うものとは?知っておくべきリスク

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AIトレスが発覚するリスクについて以下の内容を解説します。

  • クリエイターとしての信用の失墜
  • 法的措置を取られる可能性
  • ファンやコミュニティの崩壊

クリエイターとしての信用の失墜

AIトレスが発覚するとクリエイターとしての信用を失います。トレス行為は他者の成果を盗んだり、見る人をだましたりする不誠実な行為と受け取られるからです。

一度「トレスをする人」というレッテルが貼られてしまうと、その後にどれだけ素晴らしいオリジナル作品を発表しても、常に疑いの目で見られ続けます。

努力して築き上げてきた実績や評価が、たった一度の過ちで崩れ去る可能性があるのです。

失った信用を取り戻すのは困難です。クリエイターとしての活動を続けていきたいのであれば、信用は何よりも大切にすべき資産なのです。

法的措置を取られる可能性

トレスの元にした画像が他者の著作物であった場合、著作権侵害として訴訟に発展する可能性があります。トレスした作品を販売したり広告に使用したりするなど、商業的に利用した場合は、損害賠償請求の対象にもなります。

AIが生成した画像であっても生成物が他社の作品に酷似していれば、同様に著作権侵害を問われるリスクはゼロではありません。現在の法律ではまだ判例が少なく、グレーな部分が多いのが実情です。

「知らなかった」では済まされないのが法律の世界です。軽い気持ちで行ったトレスが、予期せぬ大きな法的トラブルに発展するかもしれないことを覚えておきましょう。

ファンやコミュニティの崩壊

クリエイターの活動は作品を応援してくれるファンや、同じ趣味を持つ人々が集まるコミュニティによって支えられています。AIトレスの発覚はファンを裏切る行為と見られてしまいます。

信頼を失った結果ファンは離れていき、これまで築き上げてきた活動の基盤であるコミュニティが崩壊する可能性があります。

ファンとの関係性を壊してしまうことは、創作活動を続けるモチベーションの喪失にもつながります。

炎上回避!AIと誠実に向き合うための活用術

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ここからはAIと誠実に向き合うための活用術を紹介します。

  • 練習や資料としての正しい使い方
  • AI利用を正直に明記するのがおすすめ
  • ツールとして創作を効率化する
  • オリジナリティを加える工夫

練習や資料としての正しい使い方

AIイラストをスキルアップのためのツールとして活用することは有効な方法です。自分が描きたい構図やポーズの参考画像をAIで生成し、それを見ながら自分で描く「模写」の練習に使うことができます。

複雑なパースの背景や、苦手なモチーフの資料としてAIに出力させるのも良いでしょう。トレスをする場合でも、それを作品として公開せず、あくまで個人的な練習の範囲に留めるのであれば問題ありません。

大切なのは、AIを「答え」としてそのまま使うのではなく、自分の技術を向上させるための「教材」として捉えることです。

AI利用を正直に明記するのがおすすめ

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AIを作品制作の工程に組み込むのであれば、その事実を正直に明記することがトラブルを避ける最も確実な方法です。SNSに投稿する際に「この作品はAIで生成した画像をもとに加筆・修正しています」といった説明を添えるだけで、見る人の受け取り方は大きく変わります。

隠そうとするからこそ「だまされた」と感じる人が現れるのです。AIの利用自体を否定的に見る人も一部にはいますが、正直な姿勢は多くの人に評価されます。

誠実な態度はクリエイターとしての信頼を築く上で不可欠です。AIの活用方法について自分なりのルールを決め、それを堂々と公表することが、長期的な活動のためには重要です。

ツールとして創作を効率化する

AIは創作活動を効率化するための強力なツールとなります。創作活動でAIを使う場合、以下のような使い方がおすすめです。

  • アイデアを複数出してもらいインスピレーションを得る
  • キャラクターデザインのたたき台を作る
  • 背景のラフ案を作成させる
  • カラーパターンの提案をさせる

AIに面倒な作業や発想の補助を任せることで、クリエイターはより本質的な創造の部分に集中できます。AIに全てを任せるのではなく「道具」として使いこなすことが、これからのクリエイターに求められるスキルの一つです。

オリジナリティを加える工夫

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AIが生成した画像をベースにする場合でも、そこに自身のオリジナリティをしっかり加えることが重要です。AIの出力結果をそのままなぞるのではなく、構図やポーズだけを参考にし、キャラクターデザインや画風は完全に自分のものに変えて描く、という方法があります。

AIが出力したイラストに大幅な加筆・修正を加え、元の絵の印象がほとんど残らないくらいまで手を加えることで、自分の作品として昇華させることも可能です。

AIの生成物を「素材」の一つとして捉え、どう料理して自分の作品に仕上げるかが腕の見せ所です。

まとめ

AIイラストのトレスは見る人が見れば線の不自然さや過去作との画力の差などから発覚する可能性が高いです。発覚した場合は、信用の失墜やSNSでの炎上といった大きなリスクを伴います。

安心して創作を続けるためにはAIの利用を正直に明記し、あくまで創作を補助するツールとして活用することが賢明な選択です。

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