反AIが頭おかしい・頭悪いと言われる理由|過激な言動の理由と問題点を分析

反AI活動家の過激な言動を見て「反AIは頭おかしい」と感じていません?感情的な意見が飛び交う中で、何が真実か見えにくくなっています。
この記事では反AIの一部が過激化する理由やその具体的な言動、背景にある問題を解説します。この記事を読むことで生成AIを巡る論争を冷静に理解し、今後どう向き合うべきかのヒントが得られます。
- 反AIの一部が過激と言われる具体的な言動
- 活動が先鋭化してしまう背景にある心理や誤解
- 反AIの主張に含まれる矛盾点
- これからの時代に求められるAIとの向き合い方
なぜ反AIは頭おかしい・頭悪いと言われてしまうのか?

- 過激化する誹謗中傷の実態
- 実際に起きた事件やトラブル
- 議論にならない感情的な主張
過激化する誹謗中傷の実態
反AI活動の一環なのか、議論の範囲を超えた誹謗中傷はよく見られます。生成AIを利用するクリエイターや企業、AI技術に肯定的な意見を持つ個人に対して「泥棒」「人間の敵」といった過激な言葉で攻撃するケースも多いです。
SNS上では匿名性を盾に、特定の個人への集団的な攻撃が行われることもあります。仕事用のメールアドレスやDMに殺害予告が送られるなど、エスカレートした事例も報告されています。
このような行為は建設的な議論を阻害します。AIの健全な批判ではなく、相手を打ち負かすことだけが目的になってしまう対話ができなくなります。AI技術について冷静に考えたい人々からも、「反AIの言動は過激すぎる」と見なされているのです。
実際に起きた事件やトラブル

反AIの人の言動がエスカレートし、実際の事件やトラブルに発展したケースが複数報告されています。これらの出来事は、反AIという言葉が広く知られるきっかけにもなりました。
車折神社への脅迫事件
京都市にある車折神社が公式SNSアカウントのアイコンに生成AIイラストを使用したところ、一部の反AIから激しい批判を受けました。批判はSNS上にとどまらず、神社への嫌がらせの電話や脅迫メールに発展します。
「原因不明の火事で全焼するぞ」といった内容のメールを送った人物が、威力業務妨害などの疑いで逮捕される事態となりました。この事件はテレビニュースでも報じられ、社会に衝撃を与えました。
» 京都新聞「メールで車折神社を脅迫、容疑で38歳無職男逮捕「生成AI絵師」で立腹」(外部サイト)
AIイラスト魔女狩り
著名なイラストレーターのあらいずみるい氏が、手描きのイラストを「AI生成ではないか」と疑われ、激しい誹謗中傷を受ける「AI魔女狩り」の被害に遭いました。あらいずみるい氏がレイヤー構造を公開して手描きであることを証明した後も、一部の反AIは攻撃を続けました。
このような魔女狩りは他のクリエイターにも起きており、創作者が自由に作品を発表しづらい空気を作り出しています。
» FLASH「有名絵師「AI使用疑惑」で本人が「証拠動画」公開の事態」(外部サイト)
議論にならない感情的な主張
反AIの主張の中には客観的な根拠や法的な知識にもとづかない、感情的なものが多く見受けられます。「AI絵には魂が籠っていない」「AIはクリエイターから仕事を奪う悪だ」といった主張がその代表例です。
これらの主張は個人の価値観や感情にもとづいた主張であるため、論理的な反論が難できません。「仕事を奪う」という懸念は理解できるものの、技術の進歩が既存の職業に影響を与えるのは歴史上繰り返されてきたことです。
文化庁が示すように、現行の著作権法ではAIが学習目的で著作物を収集・解析することは原則として適法とされています。しかし、一部の反AIは「無断学習は窃盗だ」という法的な誤解に基づいた主張を繰り返しています。
» 文化庁「AIと著作権について」(外部サイト)
反AI活動が過激化する理由

- 一部の絵師が持つ特権意識
- 著作権法に対する根本的な誤解
一部の絵師が持つ特権意識
反AI活動が過激化する背景の一つに、一部の絵師が持つ特権意識が指摘されています。つまり「絵師は無から有を生み出す特別な存在であり、他の職業より保護されるべきだ」という考え方です。
例えば、イラスト生成AIは厳しく批判する一方で、文章の翻訳AIや業務を効率化するAIツールは問題なく利用するといった行動があります。
この矛盾を指摘されると「翻訳に創造性はない」といった反論で、他のクリエイターや職業を見下すような態度を取ることがあります。
優れた絵を描く技術は賞賛されるべきものです。しかし、その技術が他の全ての職業にも当てはまります。音楽家、プログラマー、あるいは社会を支える様々な職業も、それぞれが独自の価値と専門性を持っています。
この特権意識は、本来であれば味方だったはずのジャンルのクリエイターや一般層からの共感を失います。「自分たちの権利だけを主張している」と受け取られ反AI活動が孤立し、より過激な方向に進む一因となっているのです。
著作権法に対する根本的な誤解
反AI活動の主張の根幹には、日本の著作権法に対する根本的な誤解が存在します。多くの反AIは「AIによる無断学習は違法な窃盗行為だ」と主張しますが、これは現行法の解釈とは異なります。
日本の著作権法第30条の4では「情報解析」を目的とする場合、著作権者の許諾なく著作物を利用できると定められています。AIの学習はこの「情報解析」にあたるため、原則として適法とされています。これは、AI開発という新しい技術の発展を促すために設けられた規定です。
» 文化庁「著作権テキスト」(外部サイト)
この規定には「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」は除くという但し書きがあります。生成AIが特定の作家の画風に酷似した画像を生成し、その作家の市場と競合するようなケースは法的に問題となる場合があります。
しかし、一部の反AIは学習行為そのものを「違法」と断定し、全てのAIユーザーを「泥棒」と非難します。法的な誤解にもとづいた主張は、議論を平行線に終わらせる大きな原因です。
法整備が現状に追いついていないという問題意識は重要ですが、そのためにはまず現行法を正しく理解し、その上で問題点を指摘する必要があります。
AIを学ばないとやばい理由3選

AIの登場は説明するまでもなく「時代の転換期」であると言えます。AIが本格的に人間の知能を越える前に、AIを使いこなす知識を身に付けておく必要があるのです。
今後AIを学ばないとやばい理由は以下のとおりです。
- 仕事を奪われる
- 格差が広がる
- 思考停止してしまう
仕事が奪われる
「AIの進化によって多くの仕事が奪われる」といった話は聞いたことがあるかもしれません。しかし、大半の人は「自分には関係ない」と楽観的に考えていることでしょう。
- 仕事を奪われるのはパソコンの前に座っている人だけ
- 俺は現場に出て働いているから関係ない
- AIと言っても動画や画像が作れるだけでしょ?
こういった考え方はあなたのクビを静かに締め上げています。
近い将来、企業の事務作業はAIが代替し、大幅な効率化が実現します。経営者は次に「AI導入で浮いたコストで、さらに会社の利益を上げるにはどうすればいいか?」と考えるはずです。
その答えは「成果の出さない社員のリストラ」です。「コスト削減」という大義名分のもと、会社全体で「本当に必要な人材」の選別が始まります。
つまり、リストラされるのは単純にやる気のない人です。事務作業がなくなったからといって、事務担当者がそのまま切られるわけではありません。
そうなってからやる気を出してももう遅いのです。
情報格差が広がる

「情報格差=資産格差」と考えてください。これからの時代はAIを使って大量の情報にアクセスし、適切に使いこなせる人間だけが富を得ることができます。
AIを使う人と使わない人とでは、勉強や仕事において取り返せない格差が広がるのは当たり前になります。
AIを使いこなす起業家は市場のニーズを瞬時に分析し、コストを極限まで抑えたサービスで、古い企業から顧客と利益を根こそぎ奪っていく。
AIを使いこなす同僚はあなたが1週間かける仕事を半日で終わらせ、その差は給料と昇進となって明確に現れる。
AIを学んだ人は仕事を効率的に進めて、普通の人の倍のスピードで仕事を終わらせます。これではAIによる格差が広がるのは当然ですよね。
問題は「自分はどちら側に立つか」です。
思考停止してしまう
AIを普段から使っていない人は、思考停止でAIの言うことを鵜呑みにするようになります。単純に頭を使わなくなるだけではなく、情報の真偽も見抜けなくなるということです。
AIは「それっぽい情報」を出力するのが得意です。最近は情報の精度も高まってきていますが、それでもまだ完璧ではありません。
普段からAIを使っていない人は情報の真偽を判断できないため、AIから出力される情報を信じることしかできません。AIが作り出した情報を真実だと思い込んでしまうと、気付かないうちに間違った方向に進んでしまうこともあり得ます。
AIに普段から触れている人はAIに答えを求めるような使い方はしません。自分の考えを深めるためのツールとしてAIを使っているのです。
つまりAIを使う人はより思考が深まり、AIを使わない人はより思考が浅くなるということです。こんなところにも格差が生まれてしまうんです。
大切なのは今のうちからAIを使いこなせる人材を目指すことです。
反AIの主張の矛盾点

反AIの主張には一貫性がないと批判される点があります。以下の2つについて解説します。
- 翻訳AIなどは使う二重基準
- 二次創作とAI無断学習の矛盾
翻訳AIなどは使うダブルスタンダード
反AI活動家が「ダブスタ(ダブルスタンダード)」と批判される理由の一つが、AI技術に対する二重基準です。イラスト生成AIは「クリエイターの権利を侵害する悪」として激しく非難しますが、他のAI技術には何も言いません。
海外の情報を得るために翻訳AIを使ったり、SNSのアルゴリズムによって自分の作品が拡散されたりすることです。Twitter(現X)自体も、タイムラインの表示などにAI技術を活用しています。
この矛盾を指摘されると「イラスト制作は特別な創作活動だ」といった主張がなされることがあります。自分が関心を持つ分野のAIは規制すべきだが、自分が便利だと感じる分野のAIは許容するというご都合主義的な態度と受け取られます。
技術としてのAIを全否定するのではなく、特定の用途だけを問題視する姿勢は、論理的な一貫性を欠いています。この二重基準が、反AI全体の主張の信頼性を損ない、建設的な議論を妨げる一因です。
二次創作とAI無断学習の矛盾
二次創作文化とAIの無断学習に対する態度の矛盾も、ダブルスタンダードとして指摘されています。日本のイラスト文化は既存の漫画やアニメのキャラクター、世界観を借りて新しい作品を作る「二次創作」によって大きく発展してきました。
二次創作は原作の著作権者の許諾を得ずに行われることがほとんどです。多くはファンの活動として黙認されていますが、法的に見れば著作権(翻案権など)の侵害にあたるグレーな領域にあります。
つまり、二次創作活動を行う絵師自身も、既存の作品から「学習」し、それを基に新たな創作物を生み出していると言えるのです。
この状況で、AIが既存のイラストを「無断学習」することだけを「窃盗」や「盗作」と非難するのは、矛盾しているのではないかという批判が生まれます。二次創作の恩恵を受けてきた界隈が、AIの学習だけを一方的に非難する姿勢は、説得力を欠くと見られても仕方がないでしょう。
AIとの向き合い方で未来は大きく変わる

生成AIを巡る対立から一歩進み、私たちはこれからAIとどう向き合うべきでしょうか?ここでは以下の2点を解説します。
- AI技術は文明の発展の一部
- 感情的な対立の不毛さ
AI技術は文明の発展の一部
生成AIはパソコンやインターネットの延長線上にある「文明の発展の一部」です。歴史を振り返れば写真の登場時には画家が、デジタル作画ソフトの登場時には手描き文化が脅かされるという懸念が生まれました。しかし、クリエイターたちは新しい技術を道具として取り入れ、結果として表現の幅を広げてきたのです。
生成AIも同様に、創作活動を豊かにする可能性を秘めたツールです。著作権侵害などの課題はありますが、技術を完全に否定するのではなく、適切なルールを作り共存していく道を探ることが、未来の文化発展にとって重要と言えます。
感情的な対立の不毛さ
現在の生成AIを巡る論争は、互いを非難し合う不毛な感情的対立に陥りがちです。不毛な感情論はクリエイター全体の社会的イメージを損なうだけでなく、日本のAI技術開発を停滞させかねません。
立場や考え方が違うからといって相手を誹謗中傷するのではなく、互いの立場を尊重し、冷静な対話を目指す姿勢が重要です。。
反AIは頭おかしい・頭悪い?まとめ

この記事では一部の反AIが「頭おかしい」と言われる理由を解説しました。過激な言動の裏には特権意識や著作権への誤解、矛盾した主張が存在します。感情的な対立から距離を置き、AI技術を正しく学び共存を目指す姿勢が、これからの時代には求められます。